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典礼における音楽
―その位置付けと役割―@

名古屋教区典礼委員長  Brendan Kelleher svd.

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  教会の誕生から典礼に置いて音楽は、特に詩編は大きいな役割を果たしてきました。その積年の歴史を語るのはまた別の機会にするとして、今回、今の典礼、特に公会議後のミサにおける音楽、伴奏、典礼聖歌、讃美歌に重点を置きます。
  公会議の前にヨーロッパまた米国に色々な研究などが進めてきました。その動き、結果は典礼憲章に反映されています。それでまず典礼憲章を見ましょう。

典礼憲章第6章 112〜121
  典礼憲章第6章の表題は「教会音楽」となっています。「聖なる音楽」または「典礼音楽」の表現を使われることもあります。歴史を見る限り時代によって大衆音楽をはじめとし、そのころの典礼音楽は互いに影響を与えて変化して、進化してきましたことがあり、長い間、繋い作られたものもあります。
  第6章は次のテーマを取り上げています。

※各番号は初めから憲章に付つけられたものですが、見出しはカトリック中央協議会発行日本語版に着き加えましたものです。


教会音楽の品位
112   普遍教会の音楽の伝統は、諸芸術のほかの優れた表現の中でも、はかりしれない価値観をもつ宝庫となしている。それは、とくにことばと結びついた聖歌が、荘厳な典礼の必要ないし不可欠の部分となっているからである。
確かに、聖書も、聖なる教父たちも、ローマ教皇たちも、聖歌の歌唱を大いに称賛してきた。聖ピオ10世を筆頭に近年の教皇たちも、主の礼拝における教会音楽の奉仕的な役割をいっそう強く明らかにしている。
したがって、教会音楽は、祈りをより味わい深く表現したり心の一致を促進したりすることによって、また、さらに荘厳さを加えて聖なる祭儀を豊かにすることによって、典礼行為と固く結びつけば結びつくほど、いっそう聖なるものとなる。 教会は、ふさわしい特質を備えたものであれば、真の芸術のあらゆる形態を認め、それを神の礼拝の中に採り入れるのである。
それゆえ、聖なる公会議は、教会の伝統と規律の規準と規定を守り、教会音楽の目的である神の栄光と信者の聖化に留意して、以下のことそ定める。

荘厳な典礼
113  神聖な務めが聖なる奉仕者によって執り行われ、会衆が行動的に参加して、聖歌によって荘厳に祝われるとき、典礼行為はいっそう高貴な形態を帯びる。
使用すべき言語については第36条、ミサに関しては第54条、諸秘跡に関しては第63条、聖務日課に関しては第101条の規定が守らなければならない。
114  教会音楽の宝は細心の注意を払って保存し、促進しなければならない。聖歌隊は、とくに司教座聖堂においては、たえず向上させなければならない。司教と他の司牧者は、歌によって執り行われるいかなる典礼行為においても、第28条と第30条の規定に従って、信者の集会全体が、その固有の行動的参加を表すことができるよう注意しなければならない。

音楽教育
115  音楽教育とその実践が、神学校、男女修道会の修練院、修道会修学院において、さらに他のカトリックの教育機関と学校において重要視されなければならない。このような教育を実現するために、教会音楽の教授に携わる教師は行き届いた養成を受けなけれなならない。
さらに、適当であれば、教会音楽に関する高等研究機関を設置することが勧められる。
作曲家、聖歌隊員、なかでも少年聖歌隊員には、真の典礼教育を施されなければならない。


と明記しながらも直接的と間接的にラテン語もしくはグレゴリオ聖歌を保持する文章は典礼憲章のところどころにみられます。音楽教育に関しては、特に神学生の養成と教会音楽の指導者に重点をおいています。

グレゴリオ聖歌と多声音楽
116  教会は、グレゴリオ聖歌をローマ典礼に固有の聖歌として認める。したがって、他の同等のものがある場合も、これは典礼行為において首位を占めるべきである。
他の種類の教会音楽、とりわけ多声音楽は、典礼行為の精神に適合するかぎり、第30条の規定に従って、典礼祭儀において決して排除されてはならない。
117  グレゴリオ聖歌の楽譜集の規範版が完成されなければならない。加えて、聖ピオ10世の刷新後にすでに出版された楽譜集をさらに校訂した版が準備されなければならない。
小規模の教会で使用するために、簡単な曲を集めた版を準備することは有益である。


参照:公会議後パウロ6世の要望に応えて、Jubilate Deo (1974)という冊子が編集されて発行されました。 12ページからなるこの冊子は典礼・秘跡省が推薦したかった最低限のグレゴリオ聖歌で、主の祈りも含まれています。日本に紹介されたかどうか確認できませんでした。近年古典(Classic)音楽愛好家と彼らが集う小教区を除いて「多声音楽」の話はあまり聞きません。

会衆用讃美歌集
118  聖なる信心行為において典礼行為そのものにおいても、典礼注記の基準に従って、信者の声を響かせることができるよう、会衆用讃美歌をふさわしく促進しなければならない。


※日本においてローマ・ミサ典書第3版、日本語訳が容認された時点で「典礼聖歌」と「カトリック聖歌集」の改訂版準備と編集は大きな課題となっています。

宣教地における教会音楽
119  ある地域、とくに宣教地において、民族の宗教的生活と社会的生活に大きな重要性をもつ固有の音楽の伝統がある場合、彼らの宗教的感覚を形づくるためにも、第39条と第40条の精神に従って、礼拝を彼らの特質に適応させるためにも、このような音楽に正当な評価とふさわしい位置が与えられなければならない。
そのため、宣教者においては、彼らがその民族の伝統的音楽を、学校においても典礼においてもできるかぎり促進することができるように、細心の注意を払わなければならない。


※地域また文化によって教会音楽の土着化は認められ、進められています。

オルガンと楽器
120  パイプオルガンは、その音色が教会の祭儀に驚くべき輝きを添え、心を神と天上へと強く高揚させる伝統的な楽器として、ラテン教会において大いに尊敬されなければならない。
他の楽器は、それが聖なる用途に適しているか、あるいは適応させることができ、聖堂の品格に合致しており、真に信者の育成に役立つかぎり、地域の管轄権を有する権威者の判断と同意のもとに、第22条第2項、第37条、および第40条の諸規定に従って、典礼に取り入れることができる。


公会議はオルガンそのものとその為に作曲された音楽を高く評価します。ヨーロッパ・西洋出身の司教はその音楽を聴きながら養成された人たちであり、他の文化が育てた音楽も典礼の中の使用、可能性についての認識、発想を彼らに求めるのは容易ではありません。
公会議後、世界中でいろいろな試みがなされていますが、その意味、価値、成果などを評価するのは難しく試行錯誤している現在といえるでしょう。例えば、米国においてヨーロッパ系出身の信徒、アフリカ・アメリカン系の信徒と中央・南米系の信徒の間に使われる楽器と聖歌集は違います。アジア系、特にベトナム系の信徒数が増えると彼らの典礼音楽として確立していくでしょう。

※日本の神言会・神学院の式典に参加した信徒は時によってインドネシア語、フィリピン語とベトナム語の聖歌を耳にしたことがあると思います。名古屋教区主催のインターナショナル・ミサも同様に様々な国の聖歌を耳にします。


作曲家の使命
121  キリスト教の精神に満たされた作曲家は、教会音楽を発展させ、その宝を豊かにするために召されているとの自覚をもたなければならない。
彼らが作曲する曲は、真の教会音楽の特質を備え、大人数の聖歌隊によって歌うことができるものなかりではなく、少人数の聖歌隊にも適しており、信者の集会全体の行動的参加を促すようなものでなければならない。
聖歌に用いる歌詞は、カトリックの教えに合致したものでなければならない。さらに、主として聖書と典礼の源泉から汲み取らなければならない。


教会音楽作曲家は特別な使命に召されています。作曲したものは信徒の行動的参加を促すものであるべきで歌詞は教会の教えの添うものでなければなりません。聖書と典礼に根ざしたもの、その源泉から汲み取られたものでなければなりません。
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CONSTITUTION
ON THE SACRED LITURGY
SACROSANCTUM CONCILIUM SOLEMNLY PROMULGATED BY
HIS HOLINESS
POPE PAUL VI
ON DECEMBER 4,1963
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